2008年12月アーカイブ

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レベル帯向けに MOD7 で追加された三樽洞クエのひとつ 『一寸の好機』 の地図です。いつもは気軽に邦題をり出すのですが、今回は少しばかり苦しみました。原題Ghost of a Chance です。 「かな可能性――も無い:否定文)」 という意味の慣用表現ですが、英語圏ではTVドラマのサブタイトルなどで、幽霊に絡んだネタに屡々 “引っかけて” 用いられます。これもわれの身であるファリア・ウォーリィの危機的な状況と、幽霊と化した兄の姿を掛けた表題なのでしょう。

 ゲーム的には、(最後のパズルを除けば)取り立てて見るべき所のないクエストです。散発的な海賊の攻撃をなしながらレバーを引いて 〈門〉 を開け、先に進むの繰り返しですから。しかし脚本的には中々興味深いものがあります。

没クエ探訪 その2

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近インゲームでキャラバレして最初に訊かれたことが冬饗宴で何出すかでした。今回は売り子手伝いだけで、残念ながら新刊も既刊も無しです。他誌寄稿では 『とらドラ!』 の考察記事を書いたりしてますが。DDOと全然関係ない?そうですね...
(タイガー、みのりん、あーみん)×(ブラフ、インチミ、ネゴ) で結べ。
 嘘です御免なさい。

 せっかく饗宴の話が出たので。
 経験的に日本では特定のネトゲの活動性と同人活動の規模は正の相関を示します。もう一歩踏み込んで言うなら、新たに始まったネトゲの予後は次の饗宴の同人誌の数で十中八九予測できます。少なくとも筆者はそう信じています。

 何故こんな話をって、饗宴に行くたびDDO本が少なくて寂しいからです。去年一昨年に筆者が入手できたのってテスさんのところや象牙の塔さんのところだけでした。筆者が本スレ活性化のため品のない話題を投稿すると不思議と映像化してくれるライコさんとか出してくれたら絶対買うのに...。

 さて無駄話は程々にして、没クエスト紹介の第二部です。
 今回は正式版で生き残った脚本に選考の過程で統合されてしまったものや、途中まで選択目標として残されていたのに最後に没となってしまったものの中から、ひとつ取り上げてみました。

告通り 〈三樽洞〉 の新クエの事を書こうかと思ったら冬饗宴の準備が予想よりも早く始まって計算が狂いがちな昨今。もそういうときのために作った DDI:DDO カテゴリですので堂々とお茶を濁させていただきます。  以前のエントリで、DDO正式版で不採用となった脚本を幾つか採り上げました。これらは2005年版のDDOには確かにあったのが、公開テストに移行するにあたって没になったり、あるいは別の脚本と統合されたりしたものです。  現行鯖では語りきれぬ多くの裏設定が垣間見えて興味深いこれら没クエストを、今回はもう少しめてみることにしましょう。

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題は The Legend of Two-Toed Tobias です。 toe と言われると日本人の感覚では 「爪先」印象が強いですが、ほかに 「趾」 という意味ももっています。
 たとえば動物で言えば、我が国の動物園でも見ることができるフタツユビナマケモノや強壮作用で美食家に知られるミツユビオニトカゲの数から命名されています。

 伝説の大海賊 “二趾” トビアス・ウォーバックルの場合も

「聞いた話によると、左足に指が2本しかないらしいわよ」
「そうじゃないよ。片足に指が一本ずつ、つまり両足で合計2本の指があるはずだ」
 という会話通り、爪先ではなくの数が二本でした。もともと二趾しかない少趾症なのか、あるいは合趾症なのか、はたまた戦いでを失ったのかは分かりませんが。

 あるいはローレント・シャステルの語った伝説自体が既に真実からは遠く離れており、歴史上のトビアスは存外 〈二趾のサンダル〉〈二趾の靴〉 すなわち下駄や雪駄を履いていただけかもしれません。高下駄で帆桁から帆桁に飛び移っていたら、確かに語り草にもなるでしょう。

 れにせよ、日本でならば差別の観点から殊更に避けられそうな指趾数の話をキャラクターの特徴づけとして気軽に用いるあたり古い冒険小説の香りを感じます。
 そういえばゴールドマンの小説 『花嫁姫』 の悪役ルーゲン伯も六本指で有名でした。彼の愛用したレイピアは 〈六本指の剣〉〈黄昏炉〉 に登場する 〈七本指の手袋〉 を見てあの剣を思い出したのは筆者だけでしょうか。

 余談ですが 『花嫁姫』 は小説版も傑作ですが映画版も低予算ながら素晴らしい出来です。ロブ・ライナー監督が 『スタンド・バイ・ミー』 の次に撮った作品で、レイピアの剣劇は必見です。何故かアンドレ・ザ・ジャイアントとか出演してます。観てない方は是非。